2025/07/30
三河エリアにお住まいのご家族に安心して暮らしていただくための取り組み「耐久性」について
目次
こんにちは。堀田建築のスタッフです。
今回は「建物の耐久性」について、私たちが大切にしている考え方をお伝えします。 家づくりを検討されているあなたは「家は建ったら何十年も住めるもの」と思っていませんか。そんなあなたは要注意!
「耐久性」は、建築会社選びにおいてとてもとても大切なポイントです。しかし、今よく耳にする「高耐久」という言葉には、少し注意が必要です。

計算上の「耐久性」にご注意を
しかし、これは本当に“実証された”耐久性なのでしょうか?
実は、建築基準法が今の形に改正されてから、まだ数十年しか経っていません。 そのため、例えば「この家は100年もちます」という数字は、あくまで“計算上”のものであり、 実際に100年経った住宅がその基準で建てられた事例は、まだ存在していないのです。
つまり、今の建築基準法を守って建てた家が100年持つかどうかは、誰にも分かりません。

法隆寺と同じ構造で建てる家
では、堀田建築の家はどうか。 私たちの家づくりは、金物に頼らない伝統工法を大切にしています。 柱と柱を木で組み、接合部を“仕口・継手”という技術でつなぎ合わせる構法です。 これは、1,400年以上経っても現存する法隆寺と同じ建て方です。
また、大黒柱や通し柱を入れて「真壁工法」を用いている点も私たちの特徴です。
しかも、使用する柱は、一般的な建築会社の約1.5〜2倍の太さのもの。 しっかりとした木材を適切な間隔で配置することで、地震や経年にも強い骨組みをつくりあげています。
本当に100年以上保つ住宅を建てるためには、実際に現物が存在する“昔ながらの方法”も手段の一つなのです。

「高気密・高断熱=高耐久」ではない?
最近では、高気密・高断熱住宅が当たり前になっています。 たしかに、冬暖かく、夏涼しいという面ではメリットがあります。 しかし、「高断熱=高耐久」だと思っている方は要注意です。
多くの高気密住宅で採用されている大壁工法では、柱や断熱材が壁の中でビニールで密封されています。 でも、木材は本来「呼吸する素材」です。 完全に密封すると、木材に含まれる水分が逃げ場を失い、壁の中で結露が発生します。
この結露が原因で、柱の内側にカビが生えたり、腐ったりすることもあります。 中には、築15年ほどで構造材がダメになってしまう事例も報告されています。
気密や断熱といった快適性を追求することは大切ですが、 その裏で“見えないところにダメージが蓄積するリスク”があることも、ぜひ知っておいてほしいのです。

集成材のリスクと不確実性
集成材とは、木を薄くスライスし、それをボンドで接着して再構成した建材です。 均一な品質と形状が確保できるため、大手ハウスメーカーや工務店でもよく使われています。
しかし、この集成材にはいくつかのリスクが潜んでいます。
まず、「シックハウス症候群」の原因となる化学物質(ホルムアルデヒドなど)を含む接着剤の問題。 そしてもうひとつが、耐久性の検証が不十分であることです。
なぜなら、住宅に本格的に集成材が使われ始めたのはここ20〜30年程度。 つまり、「30年後も接着力が持続しているかどうか」はまだ検証中なのです。
しかも、集成材の強度は“ボンドでしっかり接着されている”ことが前提です。 接着がわずかでも剥がれたり、内部で膨張・収縮が起これば、強度は一気に落ちてしまいます。
今、30代の方が家を建てて30年後の60代になったとき、50年後の80代になった時に安心して住めるかどうか。 それを「集成材に頼って本当に大丈夫か?」と、私たちは問いたいのです。

「金物で強度を確保」にも落とし穴
現在、多くの住宅で柱や梁を細くし、構造計算上の強度を「金物」で補っています。 この“金物工法”は、設計上はとても効率的で強く見えます。
しかし、金物はあくまで「部分的な強度補強」にすぎません。 その金物が錆びたり、緩んだりした場合、建物全体の構造バランスが崩れるリスクがあります。
さらに、木材と金属の接合部は熱膨張率や耐腐食性が異なるため、長期的に見るとゆがみやズレが発生することも。
また、金物工法では「現場での確認」が難しくなる傾向があります。 接合部が見えにくいため、建てた後のメンテナンス時にも判断しづらく、 不具合があっても気づきにくいという側面があります。
だからこそ、構造見学会で“構造そのもの”を見ることが大事だと、私たちは考えています。

「通し柱」がない家が増えている
本来、日本の伝統的な木造住宅には、「通し柱」が必ず入っていました。 通し柱とは、1階から2階まで貫く、高さ6m程度の太い柱のこと。 これを家の四隅や中央に配置することで、家全体に芯が通り、揺れに強くなるのです。
しかし、近年ではこの通し柱を使わない家が増えています。 理由はシンプルで「計算上、通し柱がなくても強度が足りている」とされるからです。
でも本当にそうでしょうか?
2024年の能登半島地震では、通し柱がない家が倒壊した事例も報告されています。 2階が揺れに耐えきれず潰れ、1階も巻き込まれて全壊。 これは“強度の数字”ではなく、“構造の実態”の問題です。
▶ ソース:読売新聞 防災ニュース
堀田建築では、今でも必ず通し柱と大黒柱を採用しています。 計算より、現実を重視する。それが、100年住める家をつくる道だと信じています。

本当に長持ちする家を建てたい方へ
私たちが目指しているのは、「35年後に壊れない家」ではなく、 「100年先まで安心して暮らせる家」です。そのためには、
- 本物の無垢材を使うこと
- 金物に頼りすぎず、木と木でつなぐこと
- 柱や梁を隠さず、木が呼吸できる家をつくること
- 通し柱・大黒柱をしっかり入れることこれらを、当たり前に守り続けることが大切だと私たちは考え、手間暇かかる「伝統工法」の家づくりを手掛けています。
これらを、当たり前に守り続けることが大切だと私たちは考え、手間暇かかる「伝統工法」の家づくりを手掛けています。
見た目のデザインや間取りの自由度だけでなく、 「この家は何年もつのか」「どれだけ家族を守れるか」を、ぜひ一緒に考えていきませんか?
堀田建築は、これからも“本当の耐久性”を追求し続けます。