2025/05/20
今知りたい「木の家」とは。
目次
こんにちは、堀田建築のスタッフです。 堀田建築・堀田棟梁の熱い想いをお伝えする「棟梁コラム」。
今回は「木の家」についてお話ししたいと思います。
このコラムを読んでくださっているあなたは、堀田建築の「木の家」にどんな魅力を感じてくれているでしょうか? 「なんとなくいいな」「癒されるな」と思ってくださっているのかな、と勝手に想像してしまっています(笑)。
でも、世の中にはたくさんの「木の家」があります。
天井に美しい化粧梁がある家、床に無垢材が敷き詰められ木の柱が見える家、ログハウスのように全面木材を使った家。
いろいろな「木の家」がある中で、なぜあなたは「木の家に住みたい」と思うのでしょうか?

肌で感じるぬくもり、旅館にいるような特別感、キャンプや山登りのような自然を感じる開放感。
「落ち着く」「いい香り」といった言葉では表しきれない「癒し」があるからではないでしょうか。
実際、堀田建築で建てられたお施主様からは「旅行も好きだったけれど、家を建ててからは家で過ごす時間が最高」と嬉しい声をいただくほど。
今回は、その「木の家」の魅力を「大工の技術・役割」「工法」「見た目」の3つの視点から解き明かしていきます。
まずは「大工の技術・役割の違い」についてご紹介します。

木の家を手掛ける大工の「種類」
「木の家ならどんな家でも大工さんが建てるのでは?」と思われるかもしれません。でも実は、大工にも「種類」があり、それぞれに必要な技術が異なります。
医師に外科医、歯科医があるように、大工にも専門分野があります。家づくりをする大工の正式名称は「屋大工」。
屋大工は木材の加工から建物の骨組みを組み立てを行います。ただ、現代では効率化のため「丸太の加工」から行う大工は稀で、ほとんどが「プレカット」と呼ばれる事前にカットされた骨組みの木材を使っています。

木造住宅の仕入れ方の違い
①世の中の99%「プレカット」
プレカットとは専門工場で木材をあらかじめ加工し、現場で組み立てる方法です。
メリット
- 工期が短く、約3ヶ月ほどで完成。
- 資材や人件費のコスト削減。
- 工場加工で品質が安定。
デメリット
- 木材の個性がなく、画一的。
- 複雑な加工が困難。
②堀田建築は「丸太で仕入れ」
堀田建築では「丸太の家づくり」にこだわっています。
メリット
- 一本一本の木の個性や風合いを活かした唯一無二の家づくりが可能。
- 家づくりを行う棟梁自らが品質の良い丸太を目利きし、家ごとに最適な材料を選定することで可能にする高品質な家づくり。
- 柱や梁だけでなく、家具まで木材を余すことなく使い切る環境に優しい家づくり。
デメリット
- 丸太の選定・加工に高度な知識と技術が必要。
- プレカットより工期が2〜3倍かかる。
- 手作業中心でコストがかかる。

このように、丸太で仕入れ、なるべく丸太を使う家づくりを行っています。
丸太の見える家づくりはまるで「別荘」や「旅館」、「古民家」のような特別感や安心感を私たちに与えてくれます。
木造住宅の工法
木造住宅の工法は大きく以下の3つに分かれます。
①2×4(ツーバイフォー)工法
規格化された木材を貼り合わせるシンプルな工法。工期は短いですが、30年を超える長期的な耐久性にはやや難があります。
②在来工法
日本で最も一般的な工法で、柱と梁の間に筋違いや合板を使って耐震性を高めます。
この中にもさらに2種類あり、
- 柱や梁を壁で隠す「大壁工法」
- 柱や梁を見せる「真壁工法」(堀田建築はこちらを採用)
の二種類です。
堀田建築で使う「真壁工法」は、柱を90cm間隔で設置することで耐震性を高めつつ、木の持つ風合いを最大限に活かす家づくり。「大壁工法」よりも同じ敷地でも広い間取りの家にすることができます。

③堀田建築が採用する「伝統工法」
金物を使わず木を組み合わせて建てる日本古来の工法。寺社仏閣にも用いられ、高い耐震性・耐久性を誇ります。
木が持つ呼吸(調湿効果)を最大限に活かし、家が時間と共に馴染んでいくのが大きな特徴です。
ちなみに、この伝統工法で家を建てる工務店は全体の1%ほど。技術の継承が難しいのが理由です。

しかし、この工法には「木の家」の本質とも言えるメリットがあります。
例えば、金物を使わないので金物の腐食による構造のいたみを防ぐことができます。
金物の腐食が進むと、サビとなり、サビていくと強度が弱まります。金物は柱と梁、針と梁、躯体と基礎をつなぐ大切な部分に使われています。錆びにくく強化した金物もありますが、30年以上耐久するかどうかは100%保証されるものではありません。
奈良県の法隆寺が1400年もの間、地震や災害などで倒壊しないのは、とても品質の高い国産木材を使用し、この建築方法で建てていることによります。

見た目でも大きな違いが生まれる木の家
「木の家」と言っても、ご存知の通り「見た目」が大きく異なります。
カフェのような可愛らしいナチュラルテイストな家、純和風な家、北欧のログハウスのような家、古民家のような家などたくさんあります。

一般的な「木の家」の特徴
01.工業製品っぽい木材の使い方をすることが多い
• 装飾に、集成材(加工された木材)やプリント合板を多用するケースが多い。
• 仕上げが均一ですが、木の“らしさ”が控えめになる。
02.構造は“見せない”方向が多い
• モダン住宅に多いのは「大壁づくり(柱や梁を隠す)」で、梁が化粧梁という梁として機能を果たさない飾りの場合が多く、構造を隠す家づくり。
• すっきりスタイリッシュな反面、木の見える面積が少ないため木のぬくもりが感じづらい。
03.万人受けするデザイン
• トレンドに合わせた“おしゃれさ”や“北欧風”などの要素を取り入れる。
• 量産しやすい設計で、「個性」よりも「安定感」重視している
堀田建築の「木の家」の特徴(見た目・デザイン性)
✅ 1.木の曲がりやクセなど「個性」を活かす
- 丸太から職人が木のクセを見極めて、部位ごとに適した場所へ使い分ける。
- 節や曲がりも「味」として活かすので、一点モノのような仕上がりになる。
- 無垢材の質感がそのまま活かされ、温かみ・力強さ・素朴さが際立つ。
✅ 2. 構造が見えるデザイン
- 梁や柱などの構造材が見える「真壁づくり」を採用することで迫力ある構造が見える。
- 和の趣があり、木の存在感を前面に押し出すような空間設計ができる。
- 吊り天井で隠すのではなく、梁を“魅せる”デザインにしている。
✅ 3. “派手さ”ではなく、“本物感”重視
- 見た目の奇抜さよりも、年月とともに味が出るデザイン。
- 無垢材の経年変化や自然素材の風合いが住むほどに深みを増す。
「木の家」と一口にいってもここまで見た目的にも特徴が異なります。

本当に住みたい「木の家」と出会うために
「木」の家は見た目の美しさだけでなく、人にもたらす効果がたくさんあります。
「あなたはどんな家にしたいのか」、「どんな家を求めているのか」をじっくりと、考えることが必要です。
実は「本能と向き合う」、マイホームづくり
理性や流行にとらわれず、あなた自身の本能と向き合って家づくりを考えてみませんか?
新築や建て替え、リフォームをご検討中の方は「完成見学会や、モデルハウス、展示場をみて自分たちに合いそうな企業を選んでいく」流れが多いと思います。
そこで「無心で落ち着ける」「ずっとここにいたい」と感じる家に出会うことが大切です。
あなたが「あなたらしく、自然体でいられる家」を探してみてはいかがでしょうか。

堀田建築で建てたお家は、いつも見学ご案内ををさせていただいています。
すでにお住まいになっているオーナー様の家、それから現在建築中の現場もみていただけます。
現場はいつも安全・清潔に心がけていますので、ご連絡いただければ中をご案内いたします。
どうぞお気軽に、堀田建築の家もみに見てご体感いただけたらと思っています。
